監督:ジョセフ・コシンスキーについて

 ゲームやアニメ、そしてSF好きなジョセフ・コシンスキー監督ですが、元々本作品はビジュアルノベルとして制作されたものらしいです。当時シナリオ協会でのストライキデモが起こり、一年ほどシナリオを書いてはいけなかったらしく、ビジュアルノベルを製作していたとのことです。様々なSF作品映画やゲーム、アニメなどに影響を受けている彼は、そのフィルムの色合いも独特です。

略歴

 スタンフォード大学工学部機械工学デザイン科の卒業生で、コロンビア大学建築大学院修士課程修了しています。その後、映像作家としてアップルやナイキなどのCMを手がけています。また、コロンビア大学にて3Dモデリングや3Dグラフィックを専門とした研究室を持ち、自身も助教授として現在も籍を残しています。また2010年には、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズのSF映画『トロン: レガシー』で初監督を務めました。他にも人気ゲームGears of warやHalo 3のCMトレーラーを担当するなど、非常に話題に尽きない人です。

監督作品 トロン: レガシー

彼が初めて監督として動いたのが、この『トロン: レガシー』です。2010年のアメリカSFアクション映画で、前作トロンのつづきとして、製作され始めました。またディズニーが提供していたスタジオで作られた作品でもあります。オブリビオンに関しては製作の方向性の違いから(主にレギュレーションで)、スポンサーを降りてしまいましたが、こちらでは十二分にディズニーらしいSF作品に仕上がっていたかと思います。

トロン: レガシーのストーリー

 エンコム社CEOケヴィン・フリンの謎の失踪から20年あまり。息子のサムは、エンコムの筆頭株主ですが、父に捨てられたという思いから、会社の経営に一切関わろうとはしませんでした。ある時、父の親友で親代わりのアランが、父からの謎多きメッセージを受け取った事を知らされ、その答えの手がかりを求めて父の経営していたゲームセンター跡を訪れたサムは、起動していた物質電子変換装置に飲み込まれコンピューターの内部世界「グリッド」へと送り込まれてしまうのです。

「はぐれプログラム」と勘違いされたサムは捕まってしまい、トロン・シティへ連行され、はぐれプログラムや脱走者をデレズ《de-rez 削除・抹消の意》する「ゲーム」への参加を強制させられるのでした。そんな戦いの渦中、それらのプレイヤーがプログラムでなくユーザー《人間》であることを知られると、サムの前に若い頃の父とそっくりの容姿を持つこの世界の支配者クルーが現れる。混乱するサムをよそに、クルーはその手でサムを処刑するため、「ライトサイクル」を用いて争うチーム戦の「グリッド・ゲーム《ライトサイクル・バトル》」を開始します。サムはお得意のバイクの腕を生かし、他のプログラム達と協力して戦うが窮地に立たされています。しかし、そこに登場した謎の美女の子クオラに助けられ、トロン・シティを脱出します。都市から離れた場所にある家に足を踏み入れると、そこには父ケヴィンがいました。感動の再会に涙を流すサムにケヴィンは過去のあらましを語り始めます。

ケヴィンはトロンと、新しく作ったプログラムによってクルーの三人でグリッドこの世を理想郷に変えようとしていたのですが、ある時、グリッドに突如デジタル生命体が誕生しています。アイソー《ISO、同型アルゴリズム》と名付けられた彼らの存在は、ケヴィンの価値観を変え、そこに新たな人々の未来を見た。ケヴィンはアイソーどもをリアルに送信する準備を進めましたが、「完璧な世界の創造」をプログラムされたクルーは自由意志がある人類らを「完璧でない」とみなし、アイソー達を虐殺し、クーデターを起こしています。犠牲になったトロンによってケヴィンは逃げ延びましたが、、戦えば戦うほど強くなるクルーに為す術がなく、アイソーの唯一の生き残りであるクオラと共にグリッドの荒野で隠遁生活を送っていたのだったのでした。

サムは父を連れてリアルに戻ろうとしますが、ここに来た経緯を聞いたケヴィンはそれがクルーの罠であることに気づきます。グリッド世界とリアルを結ぶ出入り口の「ポータル」は、リアルからのみ開ける事ができ、ポータルを通過するにはマスターキーであるケヴィンの「アイデンティティ・ディスク」が必要です。クルーは「完璧でない」リアルへの侵攻のためにサムをおびき寄せたのだったのでした。クルーはケヴィンと再融合をすれば消滅しますが、それは同時にケヴィンの絶命も意味していました。ケヴィンはクルーの野望を阻止するためこの世界に骨を埋めようとしますが、サムは父との帰還を望み、クオラの手を借りてレジスタンスのリーダー・ズースに会いに行く。サムとクオラは、キャスターと共に名前を変えクラブ「エンド・オブ・ライン」に潜んでいたズースに会うことが出来たが、ズーズは既に寝返っていて、クルーの兵士が攻め込んできます。

ケヴィンとクオラが救出に出現しますが、ケヴィンのディスクが強奪され、クオラも重症を負ってしまいます。三人ともソーラー・セーラーに乗り込みポータルへと向かいますが、そこにはクルーの悪巧みによりプログラムを変更され、リンズラーとネーム変更したトロンが現れます。クオラが捕まってしまうが、クルーがリアルへの侵攻の準備を進めている隙を突いて、サム達はディスクとクオラを奪還。ライト・ジェットに乗 ってポータルへと急ぐが、やはりクルーとリンズラーが追跡してくる。激しい空中戦を繰り広げる中、リンズラーはトロンとしての 記憶を思い出し、クルーを妨害します。サム達は遂にポータルにとたどり着きますが、先回りしていたクルーが仁王立ちで待ち構えています。ケヴィンに対しクルーは、命令通りにやった自分への裏切りだと悲痛に訴え、再びケヴィンのディスクを強奪しますがが、ケヴィンが持っていたのはクオラのディスクだったのです。ケヴィンはサムとクオラをリアルへ送るために犠牲になる道を選び、クルーと再融合し消滅しています。

 クオラと共にリアルへと帰還したサムは、会社をかつての父の理想に届かせるべく会長にアランを任命。クオラが憧れてた太陽の光をサムは浴びながら、バイクでかけていくのでした。

キャスト

  • サム・フリン・・・ギャレット・ヘドランド 平川大輔
  • ケヴィン・フリン/クルー2.0・・・ジェフ・ブリッジス 磯部勉
  • クオラ オリヴィア・ワイルド・・・小松由佳
  • アラン・ブラッドリー/トロン《リンズラー》・・・ブルース・ボックスライトナー 大塚芳忠
  • サイレン・ジェム・・・ボー・ギャレット 甲斐田裕子
  • ジャービス・・・ジェームズ・フレイン 咲野俊介
  • キャスター《ズース》・・・マイケル・場面 桐本琢也
  • リチャード・マッキー・・・ジェフリー・ノードリング 木下浩之
  • サイレン・・・ヤヤ・ダコスタ、セリンダ・スワン、エリザベス・マシス
  • エンド・オブ・ラインのDJ・・・ダフト・パンク

カメオ出演

  • エドワード・デリンジャー キリアン・マーフィー 土田大

その他の日本語吹き替え

  • 吉永拓斗
  • 八十川真由野
  • 天田益男
  • 手塚秀彰
  • 植村喜八郎
  • 滝知史
  • 森田順平
  • 木下紗華
  • 川田紳司
  • 沢田泉
  • 酒巻光宏
  • 秋吉徹
  • 佐々木啓夫

音楽はグラミー賞のダフト・パンクが担当!

 本作の映画音楽はエレクトロニック・ミュージシャンであるダフト・パンクが手掛けています。appleのCMなどでお馴染みのアーティストですね。そして、録音は ロンドンのAIRリンドハースト・スタジオで行い、また劇中に挿入歌として、ジャーニーの"Separate Waysとユーリズミックスの”Sweet Dreams (Are Made of This)”が使われています。

驚くべき映像美! トム・クルーズ主演映画「オブリビオン」とその他トム主演映画を紹介するゼッ!!