ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

 『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』は、2011年のスパイアクション映画。『ミッション:インポッシブル』シリーズの4作目です。本作でもIMFの諜報員のイーサン・ハントをトム・クルーズが演じます。

しかも『Mr.インクレディブル』や『レミーのおいしいレストラン』などのアニメーション映画で知られるブラッド・バードが監督を担当、アンドレ・ネメックとジョシュ・アッペルバウムが物語を執筆しています。

なお、「ゴースト・プロトコル」という表題の意味は、元TVシリーズのスパイ大作戦でよく使われていた「例によって君もしくは君のメンバーが捕らえられ、或いは殺されても当局は一切関知しないから、そのつもりで。」という台詞に代表されるような、アメリカ政府が非合法の秘密作戦に対して一切の関与を否定する、ゴーストのように取り扱う「取り決め《プロトコル》」を指しています。

ストーリー

 IMFエージェントのトレヴァー・ハナウェイはブダペスト《ハンガリー》で、「コバルト」というコードネームの人物に渡されるはずの秘密ファイルを奪う任務に就いていました。簡単な任務のはずだったのですが、同ファイルを狙う別組織が乱入したため追跡・銃撃戦となります。やがて、ハナウェイは女殺し屋のサビーヌ・モローによって殺され、ファイルも横取りされてしまいます。

 その後、ハナウェイのチームリーダーのジェーン・カーターと、新たに現場エージェントに昇格したベンジー・ダンが、イーサン・ハントと彼と親しい情報屋であるボグダンをモスクワの刑務所から脱出させます。新たなチームリーダーとなったイーサンはIMFの指令によってコバルトの正体を探るため、ダンとカーターを率いてクレムリンに侵入します。でしたが、IMFの周波数を使う別組織に先手を打たれて爆破テロに巻き込まれ、イーサンは気を失う。

病院で目覚めたイーサンは、ロシア諜報員のアナトリー・シディロフに爆破テロの首謀者だと決め付けられます。イーサンはその場から逃亡し、IMFに救助を求める。

イーサンを迎えに来たのは、何とIMF長官だったのでした。長官によると、ロシア政府は爆破テロをアメリカ合衆国によるものであると信じ込んでいるといいます。しかも、合衆国大統領は関与を否定するために「ゴースト・プロトコル」を発動させていました。つまりIMFは解体され、イーサンのチームはテロリストとして追われる身となってしまったのです。

IMF長官は、コバルト追跡任務続行のためにイーサンを逃がそうとします。でしたが、彼らが乗る車がシディロフ率いる部隊に銃撃され、長官は射殺されてしまいます。イーサンは長官に同行していた分析官のウィリアム・ブラントと共に脱出し、カーターとダンと合流します。

クレムリンを爆破した真犯人は、カート・ヘンドリクスという核兵器戦略家で、彼こそがコバルトの正体だったのでした。ヘンドリクスは元スウェーデン特殊部隊・元ストックホルム大学教授で、人類の次の進化のためには核兵器による浄化が必要であると信じており、核兵器発射制御装置を盗むためにクレムリンに潜入し、その盗難を隠蔽するためにクレムリンそのものを爆破したのだったのでした。

そして、モローがハナウェイから強奪したファイルには、ヘンドリクスの装置を起動するための暗号が記されているのだったのでした。イーサンらは、モローとヘンドリクスの部下らが取引する手筈になっているブルジュ・ハリーファ・ビル《ドバイ》に先に辿り着き、仕掛けを施す。2つの違った階で、ジェーンがモローに成りすまし、イーサンとブラントがヘンドリクスの部下に成りすますことにより、お互いに取引が成立したと思わせ、ヘンドリクスに偽暗号をつかませるという作戦です。

変装のためモローとヘンドリクスの部下のピクチャーを取り込んだ特殊な機械でマスクを制作し、服装も入手するなど準備は万全でありましたが、ブルジュ・ハリーファは最新鋭のセキュリティで守られておりファイアウォールをハッキングする時間がないことが発覚。セキュリティをどうにかしなければエレベーターも監視カメラも誤魔化事はできず作戦を始行うことすらできないため、イーサンは130階にあるサーバールームへ外から侵入することになってしまいます。

「ゴースト・プロトコル」が発令されたことにより満足に整うことのない装備、常にイーサンらの先を行き核ミサイルの発射に歩を進めるヘンドリクス、イーサンを執拗に付け狙うシディロフ。この世を守るため、今までよりも過酷で危険なミッションを果たしてチームは完了できるのか。

キャスト

  • イーサン・ハント トム・クルーズ
  • ジェーン・カーター ポーラ・パットン
  • ベンジー・ダン サイモン・ペグ
  • ウィリアム・ブラント ジェレミー・レナー
  • カート・ヘンドリクス ミカエル・ニクヴィスト
  • アナトリー・シディロフ ウラジミール・マシコフ
  • ウィストロム サムリ・エーデルマン
  • レオニド・ライセンカー イワン・シュヴェドフ
  • ブリッジ・ナス アニル・カプール
  • サビーヌ・モロー レア・セドゥ
  • トレヴァー・ハナウェイ ジョシュ・ホロウェイ
  • ボグダン ミラジ・グルビッチ
  • ザ・フォッグ イリア・ヴォロック
  • 指令の声 梅津秀行
  • ノンクレジット
  • IMF長官 トム・ウィルキンソン
  • ルーサー・スティッケル ヴィング・レイムス
  • ジュリア・ミード ミシェル・モナハン

感想

 序盤からグイッと引きつけられ、最後までくっついてはなれない作品でした。トム・クルーズ主演の『ミッション・インポッシブル』シリーズに関しては、今回で4作品目です。それぞれのナンバリングをそれぞれの監督が担当している本シリーズですが、一作目のブライアン・デ・パルマにおいてはサスペンステイストに、二作目のジョン・ウーはド派手な銃撃戦、三作目のJ.J.エイブラムスはとにかく魅せるアクションなど、毎回監督が変わる毎にそれぞれの特徴が生かされてくる作品なのです。そして、四作目である今回の監督は『Mr.インクレディブル』や『レミーのおいしいレストラン』など、CGアニメばかりを作ってきたブラッド・バードが担当しているせいか、妙にアニメ的というかコメディ映画寄りになっている気がしました。とにかく全シリーズで一番笑える内容でしたよ。たとえば、イーサンと相棒のベンジーがクレムリン内部に侵入する場面。長い廊下の突き当たりに見張りの男が一人いるという状況で、何とか気付かれずに突破しようと考えた方法が、なんと廊下一杯に巨大なスクリーンを張り、そこへCGで作った廊下の映像を映し込み、スクリーンの裏に隠れながらゆっくり進んでいくという大胆すぎる戦略!

 そしてなんといっても、CMなどでも何度も使われていたあの世界一高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」(828m)をくっつきグローブで登っていく場面! あの場面は流石にCGだろうと思うのですが、実は実際に撮影後にプライベートでビルのてっぺんまで上って記念にサインを残して来たらしいです。本人曰く「高いところは全然怖くないよ」とのことですが、撮影後にわざわざ登るのは流石にちょっとどうかと思います。

驚くべき映像美! トム・クルーズ主演映画「オブリビオン」とその他トム主演映画を紹介するゼッ!!